心理学における男根期とは、フロイトの心理性的発達理論における3つの段階の2番目にあたる段階です。男児は3歳から6歳頃に、女児は4歳から5歳頃にこの段階にあたります。
この段階では、リビドー(性的エネルギー)が性器に集中します。男児は母親に性的な関心を持ち、父親をライバル視します。これをエディプス・コンプレックスといいます。女児は父親に性的な関心を持ち、母親をライバル視します。これをエレクトラ・コンプレックスといいます。
この段階を正常に乗り越えるためには、エディプス・コンプレックスやエレクトラ・コンプレックスを克服し、両親への愛情を適切に表せるようになることが必要です。両親への愛情を適切に表せるようになることで、超自我が形成されます。超自我とは、社会のルールや規範を内面化したものです。
男根期に固着してしまうと、以下のような性格傾向が現れやすくなります。
自己顕示欲
過度の男性性のアピール
自信過剰
尊大さ
異性への誘惑傾向
男根期は、子どもの性意識が芽生える時期であり、その後の性の発達に大きな影響を与える重要な時期です。