選択理論心理学とは、アメリカの精神科医であるウィリアム・グラッサーによって提唱された心理学です。すべての行動は、本人の選択によってなされるという考え方を基にしています。
選択理論心理学では、人間の行動を「全行動」という概念で捉えています。全行動とは、行為、思考、感情、生理反応の4つの要素から構成されるものです。これらの要素は、常に相互に影響し合いながら、人間の行動を決定します。
選択理論心理学では、人間の行動は、以下の5つの基本的欲求によって動機づけられると考えられています。
- 生存:生き延びようとする欲求
- 愛・所属:愛情やつながりを求める欲求
- 力:コントロールや影響力を求める欲求
- 自由:自律性や選択肢を求める欲求
- 楽しみ:喜びや充実感を求める欲求
これらの欲求は、すべての人間に備わっているものであり、行動の原動力となります。
選択理論心理学は、カウンセリングや教育、ビジネスなど、さまざまな分野で応用されています。カウンセリングでは、クライアントの行動を理解し、より良い選択を促すために活用されます。教育では、子どもや学生の学習意欲やモチベーションを高めるために活用されます。ビジネスでは、従業員のパフォーマンスや生産性を向上させるために活用されます。
選択理論心理学は、人間の行動を理解し、より良い人生を送るためのヒントを提供してくれる心理学です。
参考URL:
くしろせんもん学校|選択理論心理学