バンドワゴン効果とは、ある選択肢を多数が選択している現象が、その選択肢を選択する者を更に増大させる効果

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バンドワゴン効果とは、ある選択肢を多数が選択している現象が、その選択肢を選択する者を更に増大させる効果です。

バンドワゴン効果の語源

バンドワゴン効果の語源は、英語の「bandwagon」です。これは、行列の先頭を行く楽隊車を意味します。パレードでは、楽隊車の後ろに行列がついていく様子から、この言葉は「多数の人が支持しているもの」や「時流に乗るもの」という意味でも使われるようになりました。

バンドワゴン効果は、1950年にアメリカの経済学者であるハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱した概念です。ライベンシュタインは、消費の効用への効果のうち、流行に乗ること自体が持つ効果をバンドワゴン効果と呼びました。

日本語では、1950年代にアメリカのマーケティング関連書籍が翻訳される際に「バンドワゴン効果」という訳語が用いられ、その後広く使われるようになりました。

参考URL:
バンドワゴン効果の意味と活用方法!マーケティングの行動心理学をビジネスに応用しよう | CANVAS Lab(キャンバスラボ) Web制作のノウハウをお届けします。 | 株式会社キャンバス

バンドワゴン効果の具体例

以下に、バンドワゴン効果の具体的な事例をいくつか挙げます。

商品の販売促進

「この商品は〇〇万個売れました!」「〇〇万人が利用しています」といったように、商品の人気や売れ行きをアピールすることで、消費者に「みんなが使っているから、きっと良いもののだろう」という心理を働かせ、商品の購入を促します。

選挙活動

選挙において、立候補者の予想得票数が公表されると、票数の多い立候補者にはさらに票が集まる傾向があります。これは、多数の票が集まるということは、多くの人が評価している人物なのではという心理が働くためです。

SNS

SNSでは、いいねやシェアの数が多い投稿は、より多くの人に目に触れやすくなります。そのため、いいねやシェアの数をアピールすることで、投稿の注目度を高め、さらに多くの人にシェアされるという好循環を生み出すことができます。

ファッション

ファッションにおいて、芸能人やインフルエンサーが着用しているアイテムは、一気に人気を集めることがあります。これは、芸能人やインフルエンサーは多くの人から憧れの存在であるため、彼らが着用しているアイテムは「流行っている」「おしゃれ」というイメージが付きやすく、それが多くの人の購買意欲を高めるためです。

参考URL:
バンドワゴン効果とは?事例付きで心理効果をマーケティングに活かす方法を解説 | ビジネスチャットならChatwork

バンドワゴン効果が起きる原因

バンドワゴン効果が起きる原因は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。

他者との同質化願望

人間は、他者との同質化を望む傾向にあります。そのため、多くの人が支持しているものに対して、自分も支持したくなる心理が働きます。これは、自分もそのグループに属しているという安心感や、周囲から認められたいという欲求を満たすためです。

勝ち馬に乗りたい心理

人は、勝ち馬に乗りたいという心理を持ちます。そのため、すでに成功しているものや、多くの人が支持しているものに対して、自分も乗っかっておきたいと考えます。これは、自分も成功したいという願望や、損をしたくないという不安感を払拭するためです。

情報の信憑性

多くの人が支持しているものは、それだけ多くの人から認められているという証拠です。そのため、そのような情報は信憑性が高いと判断されやすくなります。これは、自分の判断に自信が持てない場合などに、他者の判断を参考にする心理が働くためです。

参考URL:
バンドワゴン効果とは? 心理を用いたビジネステクニック | ELEMINIST(エレミニスト)

バンドワゴン効果の活用法

バンドワゴン効果を活用する方法は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。

「多くの人が支持している」という情報を提供する

商品やサービスが多くの人に支持されていることを示す情報を提供し、その商品やサービスを利用する人が多いことをアピールします。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • 販売数や利用者数の公表
  • 有名人やインフルエンサーの使用例の紹介
  • 口コミやレビューの掲載

「流行している」という情報を提供する

商品やサービスが流行していることを示す情報を提供することで、多くの人が好奇心やトレンド意識を持って購入するようになります。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • トレンドワードやハッシュタグの利用
  • 流行の場所やイベントとのコラボレーション
  • 限定販売や先行販売の実施

「みんなと一緒に」という心理を刺激する

商品やサービスを利用することによって、自分が周りの人と同じ行動をしているという安心感や一体感を得られるという心理を刺激します。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • 「みんな使っているから」というフレーズやコピーの使用
  • グループ購入や共同購入のキャンペーンの実施
  • SNSでの拡散を促す仕組みの導入

参考URL:
バンドワゴン効果とは?日常的な事例とマーケティング活用の注意点を解説 | 株式会社Sprocket

バンドワゴン効果の注意点

バンドワゴン効果をマーケティングに活用する際は、以下の2つの注意点があります。

広告の訴求では誇張表現を使わない

バンドワゴン効果を狙って、広告で「人気No.1」「みんなが使っている」などの誇張表現を使うことがあります。しかし、このような表現は、消費者の期待値を過度に高めてしまうことにつながります。そのため、実際に商品やサービスを利用した際に、期待と現実のギャップが生じ、クレームや不満につながる可能性があります。

広告の訴求内容とサービス内容に乖離がないようにする

バンドワゴン効果を狙って、広告で「高品質」「満足度No.1」などの表現を使うことがあります。しかし、このような表現は、実際のサービス内容と乖離があると、消費者の信頼を失うことになります。そのため、広告の訴求内容とサービス内容は、必ず一致するようにしましょう。

参考URL:
バンドワゴン効果とは | 注意点や具体的な活用事例を経験則をもとに解説 – マーケティング心理学の教科書

バンドワゴン効果の同義語、類義語、関連語、反対語

  • 衆人に訴える論証
  • ネットワーク外部性
  • スノッブ効果
  • アンダードッグ効果