反精神医学

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反精神医学とは、精神医学の概念、方法、実践、権力構造に異議を唱える社会運動です。反精神医学の信奉者は、精神医学が精神疾患を病気として扱うことを批判し、精神疾患は社会的な抑圧や権力構造の産物であると主張します。

反精神医学の主要な批判点としては、以下のようなものが挙げられます。

精神疾患の診断は主観的であり、科学的根拠に乏しい。
精神科薬物療法は副作用が多く、患者の自主性を抑圧する。
精神病院は患者を隔離・抑圧する施設である。
反精神医学運動は、1960年代にアメリカで始まりました。代表的な反精神医学者は、ロバート・デューズ、ルイス・ジェームス・サリー、トーマス・サズ、ミシェル・フーコーなどです。

反精神医学運動は、精神医学のあり方を大きく変えたと言われています。精神科薬物療法の副作用や、精神病院の隔離問題が社会問題として認識されるようになったこと、精神疾患の患者の権利が守られるようになったことなどが、反精神医学運動の功績として挙げられます。

しかし、反精神医学運動には、精神疾患を軽視しているのではないか、患者を社会から排除するのではないかなどの批判もあります。

近年、精神医学の概念や方法に対する批判は、反精神医学運動の範疇を超えて、医学、哲学、社会学など、さまざまな分野で行われるようになっています。

http://www.arsvi.com/2000/0909aa.htm