(心理学における)エス

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「エス」という用語は、心理学においてフロイトの精神分析理論から生まれた概念です。Sigmund Freud(ジークムント・フロイト)は、人間の心の中に無意識の領域が存在し、そこには本人が意識していない心の要素が影響を及ぼすという考えを提唱しました。その無意識の領域に存在する心の力を「エス(Es)」と呼びました。

エスは、本能的な欲求や衝動、快楽原理に基づく欲望などを象徴する概念です。エスは無意識の中で働き、個体の欲求や衝動を即座に満たそうとします。快楽を求め、不快な状態を避けることを目指します。エスは直接的で即時的な満足を追求する一方、現実的な考慮や制約を無視することがあります。

一方で、フロイトの理論においてエスは、「エゴ(自我)」と「スーパーエゴ(超自我)」という他の心の要素と対立・調整する関係にあります。エゴは現実の制約と調和しながら、エスの要求を満たそうとします。スーパーエゴは道徳的価値観や規範を内面化し、エゴとエスのバランスを取るよう働きかけます。

要するに、エスは人間の無意識の中に存在する、本能的な欲望や衝動を表す概念であり、フロイトの精神分析理論の中で重要な役割を果たしています。

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