しくじり効果

今月の注目記事
みんなが知りたい!心理学用語ランキング ちょっと 口癖 プルースト効果とは

しくじり効果とは?

「しくじり効果(The Pratfall Effect)」とは、人々が他者に対して魅力的に映るためには、完璧さよりも少ないミスやしくじりを持っている方が好ましいという心理現象を指します。

しくじり効果は、社会心理学の分野で研究されており、最初に提唱されたのは1966年に社会心理学者のエリオット・アロンソンによってです。彼は、人々は完璧な人間よりも、時折のミスや間違いを認める人により共感し、親しみを感じる傾向があると主張しました。

この現象の背後には、いくつかの心理的なメカニズムが働いています。一つは「人間らしさ効果」と呼ばれるもので、ミスや失敗を認めることによって、人はより人間らしさを感じられ、他者との共感やつながりが生まれます。また、ミスやしくじりを率直に認めることは、謙虚さや自己受容の姿勢を示すことでもあります。

しくじり効果は、特にリーダーシップや公的な立場を持つ人物に対して顕著に現れることがあります。完璧に振る舞うことは人々を遠ざける場合がある一方で、ミスやしくじりを認めることによって、人々はその人物に親近感や信頼を寄せる傾向があるのです。

ただし、この効果は文脈や個人の評価によっても異なる場合があります。人々がミスやしくじりを許容するかどうかは、文化や状況によっても異なる可能性があります。また、適度なミスやしくじりを受け入れるということは、本質的に重大なミスや責任の放棄を正当化するものではありません。

https://www.cocoro-quest.net/entry/shikujiri-effect