系統的脱感作とは、不安や恐怖を感じさせる状況に、徐々に慣れさせて、不安や恐怖を克服する行動療法の技法です。
1950年代に南アフリカの精神科医、ジョセフ・ウォルピによって開発されました。
系統的脱感作を行うには、まず、不安や恐怖を感じさせる状況を、主観的な不安の強さによって、低い方から順に階層化します。
次に、不安や恐怖を和らげるリラクセーション法を身につけます。
そして、リラックスした状態で、不安階層表の一番低いレベルの状況を想像したり、映像を見たりしながら、リラックス法を繰り返し行います。
このとき、不安を感じても、リラックス法を継続することで、不安が徐々に和らぐことを学びます。
不安が和らぐことを実感できたら、不安階層表の次のレベルの状況に進みます。
この作業を、不安階層表の一番高いレベルまで繰り返し行うことにより、不安や恐怖を克服していきます。
系統的脱感化は、恐怖症や不安障害の治療に効果的な技法です。
また、高所恐怖症や閉所恐怖症、人前で話す不安、高血圧や喘息などの病気による不安など、さまざまな不安や恐怖の克服に用いられています。
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