ノセボ効果(nocebo effect)とは、薬や治療などの効果が期待されていないために、かえって副作用などの有害事象が現れるという心理効果です。
例えば、
- 薬の副作用について説明された後に、その副作用が現れる
- 不信感のある医師から治療を受けた後に、治療の効果が得られなくなる
といったことがノセボ効果の例として挙げられます。
ノセボ効果は、以下の2つの要因によって生じると考えられています。
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期待効果
人は、期待していることが現実になるように働きかける傾向があります。ノセボ効果は、薬や治療の効果が期待されていないために、逆に副作用などの有害事象が現れるという、期待効果の逆の現象と考えられています。 -
不安やストレス
不安やストレスは、身体の不調を引き起こす可能性があります。ノセボ効果は、薬や治療に対する不安やストレスによって、副作用などの有害事象が現れるという、不安やストレスの逆の現象と考えられています。
ノセボ効果は、医療においても重要な概念です。例えば、薬の副作用について過剰に説明することで、かえって副作用が現れる可能性が高くなるため、注意が必要です。また、患者の不安やストレスを軽減することで、ノセボ効果を抑制する効果が期待できます。
ノセボ効果を理解することで、より効果的な医療を行うことができるでしょう。