昇華(しょうか)は、心理学における防衛機制の一つです。社会的に実現不可能な(反社会的な)目標や葛藤、満たすことができない欲求から、別のより高度で社会に認められる目標に目を向け、その実現によって自己実現を図ろうとすること

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心理学における昇華とは

昇華(しょうか)は、心理学における防衛機制の一つです。社会的に実現不可能な(反社会的な)目標や葛藤、満たすことができない欲求から、別のより高度で社会に認められる目標に目を向け、その実現によって自己実現を図ろうとすることを指します。

簡単な説明

昇華は、ネガティブな衝動や欲求を、社会的に受け入れられ、評価されるような建設的な行動へと変換するプロセスです。怒りや攻撃性をスポーツにぶつけたり、性欲を芸術表現に昇華したりするなどが例として挙げられます。

昇華の例

  • いじめられた経験を活かす:いじめられた体験や感じた苦しみを直接復讐して晴らすのではなく、同じような苦しみを抱えている人々の話を聴いて理解する仕事に就くこと(カウンセラー、社会福祉士、臨床心理士など)。
  • 怒りをスポーツにぶつける:怒りっぽくて人々を攻撃したくなる性質を(人々を片っ端からなぐったりするのに使うのではなく)スポーツに使う。
  • 性欲を芸術に昇華する:性欲をそのまま性行為に使うのではなく、小説や絵画、音楽などの創作活動に表現する。

昇華の重要性

昇華は、ストレスや葛藤に対処する健全な方法の一つとされています。ネガティブな感情や欲求を建設的な行動に変換することで、心の健康を維持し、自己実現を促進することができます。

補足

昇華は防衛機制の中でも比較的成熟した方法とされています。しかし、昇華がうまくできない場合、別の防衛機制(否認、抑圧など)を用いたり、精神的な問題に発展したりすることもあります。