知能検査とは、主に物事の理解、知識、課題を解決する力といった、認知能力を測定するための心理検査の一つです。
知能検査は、大きく分けて次の2つの目的で利用されています。
発達や知能の状態を評価する
学習指導や支援の方向性を検討する
発達や知能の状態を評価するためには、知能検査の結果から、その人の全体的な知的能力(全検査IQ)、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度などの能力の得意分野と不得意分野を把握します。
学習指導や支援の方向性を検討するためには、知能検査の結果から、その人の学習や生活上の課題を明らかにし、それに応じた支援を行うための計画を立てます。
知能検査の結果は、IQ(知能指数)という数値で表されます。IQは、その人の知的能力を、同年齢の平均値から何パーセント上にあるかを示すものです。
IQは、その人の知能のすべてを測定できるものではありません。また、IQが低いことが、必ずしも学習や生活に困難を抱えていることを意味するものではありません。
知能検査は、あくまでも一つの指標として、その人の特徴や能力を理解するための手段として利用されるべきものです。