作業検査法は、対象者に一定の作業を一定の条件のもとでさせ、その作業の実施態度や遂行結果から、対象者のパーソナリティを測定する方法です。
作業検査法は、言語能力や文化背景に左右されにくいという利点があり、大勢の対象者を短時間で検査することができます。また、対象者の意図的な操作が難しいため、信頼性の高い検査結果を得ることができます。
作業検査法の代表的な例として、次のようなものが挙げられます。
内田クレペリン精神作業検査
1桁の数字を連続して加算する作業を行い、作業量の変化から、集中力、持続力、注意力、忍耐力、決断力などの性格特性を測定します。
ベンダー・ゲシュタルト・テスト
不完全な図形を完成させる作業を行い、図形の完成方法や図形に対する態度から、知覚、洞察力、創造性、統率力などの性格特性を測定します。
ロールシャッハ・テスト
インクブロッツと呼ばれる不定形の図形を見た印象を自由に答える作業を行い、回答内容から、知覚、思考、感情、対人関係などの性格特性を測定します。
作業検査法は、性格の測定だけでなく、知的障害や精神疾患などの診断にも用いられます。