マインド・ワンダリングとは?
マインド・ワンダリング(Mind Wandering)とは、意識が現在の外部の刺激や課題から逸れ、内部の思考や幻想に向かっていく心の現象を指します。つまり、自分の思考が現実から離れてさまよう状態を指します。
マインド・ワンダリングは、日常生活の中でよく経験することで、例えば仕事中や勉強中に思いがけず他のことを考えたり、会議や授業中に注意が散漫になったりすることがあります。このような状態では、人々は自己内省や過去の出来事の回想、未来の予測、想像、妄想などに時間を費やすことがあります。
マインド・ワンダリングは一見すると注意散漫や効率の低下と結びつけられることがありますが、最近の研究では、マインド・ワンダリングが創造性や問題解決能力を向上させる可能性があることも示されています。また、マインド・ワンダリングはストレスや退屈からの逃避行動としても機能することがあります。
一部の研究者は、マインド・ワンダリングは脳の休息状態であり、創造性や洞察力を高めるための重要な役割を果たすと主張しています。しかし、一方で、過度のマインド・ワンダリングが注意力の低下や課題の遂行能力の減退につながる可能性もあります。
総じて言えることは、マインド・ワンダリングは私たちの心の一部であり、注意力や思考の制御とは切り離して考えることはできないということです。
https://www.socialpsychology.jp/ronbun_news/32_03_0937.html