ブーメラン効果とは、物事の結果がブーメランの飛行軌道のようにその行為をした者自身に主に負の効果をもたらす現象のこと。また、ブーメランのように、一度離れたはずの出発点に戻ってきてしまう現象のこと。
心理学においては、説得の逆効果とも呼ばれ、相手を一生懸命に説得すればするほど、相手の反発を受けて説得内容とは逆の行動に導いてしまうというものです。
ブーメラン効果が生じる原因は、主に以下の2つが挙げられます。
自由意志の侵害
相手に自分の意見を押し付けようとすることは、相手の自由意志を侵害する行為です。自由意志を侵害された相手は、反発を覚え、説得内容とは逆の行動を取ろうとする傾向があります。
抵抗心理
誰でも、自分の考えや行動を否定されると、抵抗心理を抱くものです。説得されればされるほど、相手は自分の考えや行動を否定されていると感じ、抵抗心理が強まります。
ブーメラン効果は、個人対個人の説得のみならず、マスメディアや企業、政治団体などが大衆を説得する時にも生じる可能性があります。そのため、説得を行う際には、相手の自由意志を尊重し、抵抗心理を煽るような言動は避けるようにすることが重要です。
以下に、ブーメラン効果を避けるための具体的な方法をいくつか挙げます。
- 相手を尊重し、相手の意見を傾聴する姿勢を見せる
- 相手の考えや行動を否定するのではなく、その理由を理解しようとする
- 説得の際には、相手が納得できるような理由や根拠を示す
- 相手の自主性を尊重し、最終的な判断は相手に委ねる
これらの方法を意識することで、ブーメラン効果を避け、より効果的な説得を行うことができるでしょう。