流言の法則とは、アメリカの心理学者であるGordon AllportとLeo Postmanが著書『デマの心理学』(1947年)の中で提唱した法則です。
この法則は、流言の流布量は、内容の重要さ(i)と、内容のあいまいさ(a)の積に比例するというものです。つまり、流言の内容が重要で、かつあいまいであればあるほど、流布しやすくなるということです。
AllportとPostmanは、流言は不安、不満、願望などの強い感情にとらわれている状況で生まれ、人々は流言を信じ、伝え合うことによって感情の緊張を緩和し、感情を正当化しようとする、と指摘しています。
例えば、災害や疫病の発生時など、人々は不安や恐怖を感じやすい状況にあります。そのような状況で、流言が流布されると、人々は流言を信じ、伝え合うことで、不安や恐怖を和らげようとするのです。
また、流言の内容があいまいであると、人々はそれぞれが都合の良いように解釈し、流言を信じやすくなります。例えば、「政府が何かを隠している」という流言が流れた場合、人々はそれぞれが政府が隠していると思っていることを想像し、流言を信じてしまうのです。
流言の法則は、流言がどのようにして広まっていくのかを理解する上で重要な法則です。この法則を理解することで、流言の流布を防止したり、流言に惑わされないようにしたりすることができます。
以下に、流言の法則をまとめます。
流言の流布量は、内容の重要さ(i)と、内容のあいまいさ(a)の積に比例する。
流言は不安、不満、願望などの強い感情にとらわれている状況で生まれる。
流言の内容があいまいであればあるほど、流布しやすくなる。