ゲシュタルト

今月の注目記事
みんなが知りたい!心理学用語ランキング ちょっと 口癖 プルースト効果とは

ゲシュタルトとは、ドイツ語で「形態・姿」を意味する言葉です。心理学では、全体性やまとまりのある構造を意味します。

ゲシュタルト心理学では、人間の精神は、部分や要素の集合ではなく、全体性や構造に重点を置いて捉えられます。部分の総和としてとらえられない合体構造に備わっている、特有の全体的構造をゲシュタルトと呼びます。

ゲシュタルト心理学は、ヴントを中心とした要素主義・構成主義の心理学に対する反論として、20世紀初頭にドイツにて提起された経緯があります。ヴントの心理学は、人間の精神を、意識の要素を分析することで理解しようとする学派でした。これに対し、ゲシュタルト心理学は、人間の精神は、要素の集合ではなく、全体として捉えるべきだと主張しました。

ゲシュタルト心理学は、人間の認知や知覚、学習、記憶など、さまざまな分野に影響を与えました。また、ゲシュタルトの法則と呼ばれる、人間の認知や知覚を説明する法則も提唱されました。

ゲシュタルトの法則の例としては、以下のようなものがあります。

近接の法則:近い位置にあるものは、ひとつのまとまりとして認識される。
類似の法則:似ているものは、ひとつのまとまりとして認識される。
閉合の法則:閉じた形は、ひとつのまとまりとして認識される。
連続の法則:連続した形は、ひとつのまとまりとして認識される。
単純性の法則:複雑なものよりも、単純なものの方が、ひとつのまとまりとして認識される。
ゲシュタルト心理学は、人間の認知や知覚を理解する上で、重要な概念です。

https://artscape.jp/artword/index.php/%E3%82%B2%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%88