レミニセンス効果とは、記銘した直後よりも、一定時間が経ってからのほうがよく記憶を想起できることを表す心理学用語です。
レミニセンス効果には、以下の2つの種類があります。
- ワード・ホブランド効果:無意味な綴りに関する記憶で起こるレミニセンス効果。記銘後10分以内に起こる。
- バラード・ウィリアムズ効果:意味のある綴りに関する記憶で起こるレミニセンス効果。数日の間に起こる。
レミニセンス効果は、以下の2つの要因によって引き起こされると考えられています。
- 記憶の整理:記銘した直後は、記憶がまだ整理されていない状態です。一定時間が経つことで、記憶が整理され、想起しやすくなります。
- 関連付け:記銘した記憶と、新しい情報や経験が関連付けられることで、記憶が強化され、想起しやすくなります。
レミニセンス効果は、学習や記憶の向上に役立つ効果です。例えば、試験勉強をする際に、一定期間ごとに復習を行うことで、記憶の整理と関連付けが促され、記憶の定着につながります。また、睡眠は、記憶の整理と関連付けに重要な役割を果たすため、睡眠を十分にとることも、レミニセンス効果を高めるために効果的です。
ただし、レミニセンス効果は、記憶の歪みを生む可能性があることにも注意が必要です。例えば、試験勉強の際に、間違った情報を覚えていた場合、一定期間ごとに復習を行うことで、間違った記憶が強化される可能性があります。また、睡眠中に、記憶の歪みが生じる可能性もあります。