権威主義的パーソナリティとは、社会的性格の一つであり、権威や強者に服従し、少数派や異端を排除する傾向を持つ性格を指します。
権威主義的パーソナリティの特徴は、以下のとおりです。
- 権威や強者に服従する傾向がある
- 権威や強者を絶対視する傾向がある
- 少数派や異端を排除する傾向がある
- 外部からの脅威を過剰に恐れる傾向がある
- 集団主義的な傾向がある
- 保守的な傾向がある
権威主義的パーソナリティは、1930年代にドイツのエーリヒ・フロムによって提唱された概念です。フロムは、当時台頭したファシズムやナチズムを支える人々の性格を分析し、権威主義的パーソナリティの存在を明らかにしました。
フロムによると、権威主義的パーソナリティは、幼少期の親子関係や社会環境によって形成されると考えられています。親子関係において、権威主義的な親から厳しくしつけられた場合、権威主義的パーソナリティが形成されやすいと考えられます。また、社会環境において、権威主義的な価値観が強調されている場合も、権威主義的パーソナリティが形成されやすいと考えられます。
権威主義的パーソナリティは、政治的・社会的にも大きな影響を及ぼす可能性があります。権威主義的パーソナリティを持つ人々は、権威主義的な政治体制を支持しやすい傾向があります。また、少数派や異端に対する差別や排斥に加担しやすい傾向もあります。
近年、権威主義的パーソナリティの研究は、日本でも盛んに行われています。日本では、権威主義的パーソナリティと、右翼政治への支持や、外国人排斥への傾向との関連が指摘されています。
参考URL:
権威主義的パーソナリティ - Wikipedia